チェスオリンピックゾーン選手権等
         海外派遣選手(団)に関する規程
(略称:選手規程)
                               1979.10制定  1994.9修正

 0. 本規程でいう選手とは「競技会の名称等に関する規程」において定義されたところによる。(2001.4.1)

 1.  公式国際大会(この規程では単に大会という)とは、FIDEの定める各種世界選手権決定戦(Championship)及びその予選、及びそれに準ずる国際的な競技会のことをいう。

 2. 大会に日本籍を名乗って出場する棋士を日本選手という。(この規程では単に選手という)

 3. 日本選手(団)の団長、マネージャー、キャプテン等をJCA役員という。(この規程では単に役員という)

 4. 選手は日本チェス協会JCAへのメリットが最大に担保される範囲において、本規程その他の定める順序に従ってJCAが指名する。

 5. 役員は必要に応じJCA会長(以下単に会長という)が指名する。

 6. 選手は、チェス国籍を海外に置いておらず、二年以上継続してJCAに在籍し国内公式競技会へ積極的に参加しているものの中から選考される。
ただし、過去において、JCAに対し非協力的ないし妨害的立場に立ったことのある者については、会長は、ケースバイケースによる誓約書、始末書の提出を求め、今後、その誓約書に違背することのないことを確認しなくてはならない。この場合JCAが違約に対する物質的な担保の供託、もしくは寄付金(もしくは過去の妨害に対する損害賠償金)を受領することにより確認に替えることができる。

1. JCAに対する非協力の定義例として、次の状態を挙げる。

A. 各種義務(会費、料金納入・諸登録、届出等)の常習的な怠惰。
B. 紳士的でない行為により他の棋士、選手との常習的な不和。
C. FIDEおよび、JCAの世界及び日本における、チェス界全般における絶対的権威を認めないグループの活動への事情を知った上での参加。
D. ルール違反(FIDEおよびJCAの定める競技規程等)等に対する役員からの指摘、あるいは役員の権限に基づく指示に対する反抗。
E. 誓約を行い選手を経験したことがある者による、JCAからの特別の了承なしによる2年間以上の会費等の納入中断。(退会、再入会等)

2. 供託の期間・金額、寄付金の金額等の決定は、会長の裁量とする。
ただし、前項Eに該当するものの復権については、寄付金の金額を未払いのあった期間(5年を限度とする)の会費の8倍に5万円を加えたものを最高額とする。

3. 会長はFIDE憲章、(特にその第1章「チェスの定義とFIDEの目的」及び第2章「加盟協会=JCAの権利と義務」)ないし、JCA会則、および、棋士登録の際の契約内容に対し、異議をもつものを選手として指名することはできない。

 7. JCAは選手を指名するに当たり、選手の費用負担による、強化訓練等を条件に定め義務付けることができる。

選手は、最低条件として選手となることを希望したときから初めて、参加した大会終了後の少なくとも2年間次のJCA競技会の全てに参加しなければならない。但し、JCAに於ける職務上(事業部、連盟、都市基幹クラブ事務を含む)、または、JCAからの指名による選手活動と日程に重なりがあるときは例外とする。その他の事情は海外交流基金に相応の寄付をすることにより、会長の承認を受けることによる以外、考慮されない。

イ. 全日本選手権全国大会
ロ. 同、地区選手権(当該居住地区)
ハ. 全日本百傑戦
二. ジャパンオープン
ホ. ジャパンリーグ

 8. JCAは選手を指名するに当たり、その大会に選手の費用負担によるコーチの配属を義務付けることができる。

 9. 会長は選手を推薦指名するに当たり、被推薦者に対しJCAの特定基金(海外交流基金、ジュニア育成基金、選手強化基金、等)への寄付を要請することができる。

10. 未成年者または保護を要する者を選手に指名するとき、会長は指名に先立って親権者(保護者)に面接し、選手となることが親権者(保護者)の意志であることを確認する。

11. JCAから指名、推選によって選手として派遣される者が未成年の時、親権者又は親権者の信頼を受けた保護者の同伴を必要とする。未成年が高校以下の生徒である時は学校の教職員からの海外チェス競技会に参加するための許可書又は承諾書をJCAに提出する事を要する。(2001.4.1)
12. 順序の利益を持つ会員が選手として指名を受けることを望む場合は、JCAの定める書式と手順、費用負担に従ってJCA会長に申請する。

13. 選手として指名を申請する者および被推薦を望む者は、自己の棋士(過去1年間の最高レイティングによる)に相当する段位が登録され、且つ段位ディプロマ(免許状)を所有しなければならない。

下記の段位に相当する棋力に満たない者は、その段位を推薦により取得し、ディプロマの交付を受けなければならない。

A. ゾーン選手権         男子五段 女子三段
B. 世界選手権シリーズ本戦    男子八段 女子五段
C. オリンピック         男子四段 女子二段
D. その他の国際公式競技会    三段(16歳未満初段)

14. 前項により、四段以上の段位ディプロマの所有を義務付けられるものは選手を希望したときに於いて、JCAの制定するチェス棋士の登録(ナショナルチーム加入)を必要とする。このとき、棋士登録の資格に足りないものは、選手選考に合格することを条件とする予備的(条件付き)登録をすることを必要とする。

15. 1.

オリンピック選手及び世界選手権ゾーン予選に出場する選手の指名のための審査(選考)は次の順序に従って行う。
          1.全日本チャンピオン
    2.全日本選手権2−4位。
    3.全日本オープンチャンピオン及び2位。
    4.全日本選手権勝率55%以上
    5.被推薦者。

2. 快速選手権(予選)、女子オリンピック、女子世界選手権(予選)、ユニバーシアード青年団体選手権、ジュニア選手権(各年齢)に参加する選手は原則として、それぞれJCAの主催する全日本快速選手権、全日本女子選手権、全日本学生選手権、全日本青年選手権、全日本ジュニア選手権戦において秀越な成績を収めたものの中から選考される。

3. 前2項に関し、代表会議が日本チェス界発展のために特殊な編成をすることによる意義を認めた場合においては、条文の適用はその限りとしない。特に若手の選手起用については、JCAは積極的に考慮しなければならない。

4.

選考審査順位は、いずれも当該する大会の頭記年度のものを用いる。
エントリーにその年度の国内競技会が間に合わないときは前年のものを用いることを可能とする。

16. 各種のアジア選手権に出場する選手は、日常のクラブ公式戦にもっとも活動的、且つ意欲的に参加しているものとして、各地のJCA都市基幹クラブリーダーの推薦を受けたものの中から会長が選考決定する。

17. 1. 選手は指名申請を行うに当たりJCAの定める契約書(誓約書)を会長に提出することを要する。

2. この規程に従って誓約した選手は書式の如何に関わらず、以下の全ての事項について合意了承したものとし、後日、異議を申し立てることはできない。

イ. その大会において自己の最高を演出できるよう、期間前、期間中最大の努力をすること。
ロ. FIDE憲章及びJCA会則の主旨と条文を積極的に支持し、その目的達成に協力すること。
ハ. この選手規程を含むJCA諸規程のすべてを承認し遵守すること。
二. 選手期間の終了後も積極的に国内の公式戦に参加し、自己及び他の国内棋士の棋力向上に資するよう努めること。
ホ. JCAの禁止する競技会、研究会、セミナー等に参加しないこと。
1. 選手の参加することを禁止する競技会例。
無認可の賞金つき競技会。無認可の冠競技会。無届の対抗戦。無認可の都市、地域名もしくは社会的階層名を付した各種選手権戦・オープン競技その他、公式競技会と紛らわしい非JCA競技会。被除名者の関与する競技会。JCAの権威を否定するグループの開催する競技会等。JCAに対し、日本のチェス界の秩序維持の運営と、責任負担を困難ならしめるもの。研究会、セミナーもこれに準ずる。
ヘ. 大会への参加によって(期間中及びその前後を含む)直接もしくは間接遭遇する事故及び被害について、選手はJCA、JCA会長、JCAB、JCAの指名した役員及びコーチらに対し、理由原因の如何を問わず責任を追及しないことを確認し、仮に彼らに責任があった場合についてもそれに関わる一切の請求権を予備的にすべて放棄すること。
ト. 選手として、JCAと日本国のみを代表すること。従って、他の如何なるグループ、団体の選手または代表であることを名乗らないこと。但し特殊な大会として、JCAが特定した場合例えばアジア都市対抗などにおいては、JCAから派遣される、登録された基幹都市チームの所属であることを名乗ることができる。
チ. 契約に違反した場合、選手はJCAが別に定める懲罰的損害賠償の支払いに応ずること。
リ. 選手の身分変更(退会、除名等)があっても誓約の効力は継続することに予備的に合意したこと。

18. 選手は、大会終了後直ちに、大会及び自己の成績等の結果を感想及び棋譜等を添えてJCAに報告する。

19. 大会にチーム(団体)が日本から参加する場合、チーム構成員の役割はFIDE規程に従って次の通りとする。

イ. 団長はFIDE及び大会主審に対し、日本チームに関するすべての責務を負う。
団長は役員、選手及びその他の日本チーム関係者(ジャーナリスト及び随伴者を含む)を統括する権限をもつ。

団長はキャプテン及びコーチに対し必要に応じ指示または助言を与える。
団長は補佐としてマネージャー等を置くことができる。
団長はチームの中に秩序品位を落とす者を発見した場合、警告を与えなければならない。警告が無視された場合、違反者に対し、チームからの追放、退去命令を含め、何等かの処分をしなければならない。通告された処分は撤回することはできず、抗議は受け付けられない。団長はこの処分を、書面で代表会議に報告しなければならない。
ロ.

キャプテンは大会主審及び団長に対して、選手(団)を統制する責務を負う。
キャプテンは大会の主審の指示に従って大会運営進行に協力する義務を負う。 
キャプテンは主催者等からチームに支給されるものの処分権・分配権を持つ。
キャプテンは団長の確認を得て代理人を指名することができる。

キャプテンは大会終了後、大会及びチームの結果についてJCAに報告する義務を負う。

ハ.

選手はキャプテンに対し、その指示に従う義務を負う。
選手はキャプテンを通じてのみ運営側に対する権利の行使を行う。

二. 随伴者は日本チームの一員としてJCA及びチームの品格を傷つけないよう行動する義務を負う。

20. 選手(個人又はチーム)が団長、キャプテン、コーチを伴って大会に参加する時は選手及びチームメンバー(選手以外の随伴者、保護者、ジャーナリスト、応援者を含む)は団長又はキャプテンの指揮に従って行動しなければならない。(1999.9.15)

1. 単独行動する時は、団長又はキャプテンの承認を必要とする。選手及びチーム結成は事務局より選手指名通知及びチーム結成通知が送付された時に、発効し競技会が終了し、選手等からの諸報告が完了した時、解散する。
チーム行動は日本の空港を離れる時から、日本の空港に到着後、キャプテンによる解散宣言がある迄の間とし、キャプテンの指揮に従う。
2. 団長もしくはキャプテンの承認無く行動する選手又はチームに対し、指揮する者の警告を受け入れない者は、直ちに選手団チームメンバー等の地位を失い、団長もしくはキャプテンにより退去を命ぜられる。

21. 選手がチームとして参加する時の航空便、日程等のスケジュールはJCA事業部が決定する。選手がこの決定に従わず単独行動をした時の主催者及びJCAに与える仕事量の増大は計り知れない。単独行動は原則として拒否され、十分の補償寄付等がなされた場合のみ、ケース・バイ・ケースにより事業部は便宜を与える。

22. 選手の派遣費用は、その目的の補助金、助成金、寄付金がある時はそれを充てる。上記の金額が選手派遣の費用を満たさない時は、選手が個人の場合は選手本人自身が、選手がチームの一員の時は、選手自身及びキャプテン他チーム編成に必要とされる(上位組織からの参加要件に役員派遣が含まれる時)役員の参加に要する費用を含めて、選手が分担して負担する。上記2項目の選手負担金はJCAへの寄付とし、寄付を受けたJCAがそれを選手派遣費に充てる。(2001.4.1)

23. 選手の航空券は22.による寄付金を充てJCAが支給する。チームの場合、この旅券を使用しない場合、その選手が負担する寄付金は減免されず、使用される場合と同額とする。(2001.4.1)

24. JCAは役員、選手、その他チームメンバーに対しユニフォームの着用等服装に対する指定をすることができる。

1. JCAはメディアから、特定または非特定の選手に対し、インタビュー、寄稿依頼等のあったとき、その選手の承諾なしにJCAが条件を定め、これを受けることができる。この場合選手は健康上等にやむを得ない特殊な事情がない限り、協力することを必要とする。この場合自らの報酬の額を定めて請求することはできない。JCAが直接関与しない他のメディア活動及びチェス活動に関与するための都合は「特殊な事情」に数えない。

2. 選手はどの様な場合があっても、JCABからの書面による承諾なしに、単独にメディア等の要望に応えたり、自ら売り込んでサービスを提供してはならない。JCAと特定のメディアとの間の独占契約の対象には、棋譜発表権、被写権等も含むことができる。

3. 選手は、大会の期間前後を通じて、会場・宿舎において、並びにメディア活動において、如何なる営業行為、販売行為、勧誘行為をしてはならない

4. 前3項は選手指名に先立ち、JCAとその選手の間に文書により、それぞれの条項を明記して削除する契約のある時は適用を除外する。

25. 大会においてJCAから選手の指名を受けて参加した者が賞金を獲得した場合、賞金の20%を海外交流基金に寄付する。

26. JCAかFIDE又は加盟国協会から招待を受けJCA選手(代表)として、選考大会とは別に選考又は推選により国際競技会に参加する時は、この規程に従う。ただし、全国大会等による順序の利益は適用されない。(2001.4.1)